1999年より、夫婦で建築設計事務所を続けています。 住宅設計は、現代において最も分業化されていない仕事の一つです。住み手の暮らしと敷地を理解して空間を考え、図面や模型にして伝達し、製作された実物を確認する・・・と、切れ目無く多岐にわたり、随所に創意工夫が生まれます。 本を読んだり出掛けたり、子育てや地域での暮らしも一つ一つが学びになり・・・楽しんでいる毎日です。
この建築家のWebサイトへ緩やかな斜面下の公園に向かって開く家族室。一つの空間ですが階段状に床の高さを変えています。最後の屋外テラスでは逆に少し床を上げ、張り出しのベンチとしました。船の舳先に立つようです。
外テラスへの高低差のない床は、新しい楽しさにもつながります。敷地に合わせた「く」の字のテラス窓は、完全引込み式の木製建具が収まっています。工夫する、作る、使える、を大切にしています。
外観で印象的なレンガ積みをテーマに内部の意匠を考えました。目地の形をモチーフにデザインした飾り棚とガラス扉です。裏側はシュークローゼット。デザインは生活を少し豊かにしてくれます。
手で触れるところも大切に思っています。この2つの丸穴は何?答えは扉を戸袋から引き出すための「指掛け」。金物を使いたくない時に考案したものです。指を丸穴に掛けて、すーっと引き出します。
お留守番スペースの間仕切り扉です。2匹のミニチュアシュナウザー達がちょうど覗ける高さに窓をつくりました。オーナーさんが実際に型紙で確認したり…努力の甲斐あり犬達もお気に入りです。
2階の眺めの良い東南角にユーティリティをつくりました。展望浴室とバルコニーが繋がる快適な場所です。左は家族1人につき縦1列が割当てられたカゴ棚。各々が洗濯物、タオル等を収納します。
経歴
赤桐 雅子/西田 雄一
横浜国立大学建築学科卒業(西田は大学院修了)
飯田善彦建築工房勤務
1999年 赤桐雅子+西田雄一建築設計事務所を設立
以後住宅設計を中心に活動。