家を作るという行為は、建主はもちろん非常に多くの人がかかわることにより成立します。そして、私たちを取り巻く自然環境や社会環境について学ぶ絶好の機会であり、その後も多くのことを学ぶ、学び舎を作ることだと思います。 また、周辺環境や我々に多くの影響を与えています。それは、出来る限り心地よい影響でありたいと思います。
この建築家のWebサイトへ構造は伝統的な仕口や継ぎ手を使い、通し貫を入れ、竹小舞、土壁を採用しました。また、壁に断熱材はなく、建具は全て建具職人が作る木製建具とし、1階は全て格子戸を備えています。
玄関を入り半階下りると、1階の居間と食卓とキッチン、デッキを通じて外へと開放します。玄関より半階上がると18帖の多目的室兼子供室 とロフトがあり、さらに半階上がると書斎となります。スキップフロアで上下階を繋ぎながら構成し、個室を作らず、階段と吹抜けを通じて1階と2階を、デッキを通じて内と外を一つの空間として成立させました。
道路側は駐車スペースとすることで距離を取りながら、建物をコの字に配置し、中庭を囲みプライバシーを確保しました。又、南側に板塀を作り、目隠しと通風を確保しています。囲まれた庭を中心に家族が楽しく落ち着いた暮らしを手に入れました。
玄関土間は南から北へ通り抜けになっており、土間より居間へ、土間よりKITCHENへとつながります。居間は東から西へ広がり、吹き抜けを通して2階へとつながります。居間吹き抜け南の大きな開口部と、深い軒により自然(太陽の恵み)を有効に利用できるようにしました。
東道路側を駐車スペースとして空け、道路からの距離を確保しながら、ガレージと母屋を半外部のアプローチで繫ぎ、道路からのプライバシーを確保し、落ち着いて暮らせるように計画しています。広い敷地を活かし、南と北に庭を配し、通風、プライバシー、採光を確保しながら、シンプルな切妻屋根を瓦と硝子で覆った平家の家としました。
敷地は北東に、開かれており、遠くに山々が見えます。西は高台になっており、夏はそれに沿って南北に風が吹き抜けます。通風と眺望を活かすために、2階を生活の中心としました。構造は伝統的な仕口や継ぎ手を使い、通し貫を入れ、竹小舞、土壁を採用しています。床、壁共に断熱材はなく、建具は全て建具職人が作る木製建具としました。
経歴
1962年 長野県生まれ
1983年 長野、群馬の設計事務所勤務
1989年 工作舎として活動開始
受賞歴
2000年 第8回空間デザインコンペティション作品例部門佳作
2007年 安中市みどりの景観賞
2008年 ぐんまの家建設コンクール優秀賞
2013年 ぐんまの家建設コンクール最優秀賞