住宅を設計することは、住まい手の生活を地所に根付かせることだと考えています。そのため、いつも答えは同じではありませんが、豊かさを生み出して生活の質を向上させるものであることには変わりません。歴史的な建物の保存改修も行っているため、時を重ねることによって魅力が増していく建築の価値について日々考えています。
この建築家のWebサイトへ斜面地に建つ店舗併用住宅です。1階には、カフェ付き洋菓子店があります。斜面地に沿うように各階をセットバックさせて見晴らしの良いルーフバルコニーと、地続きのテラスが室内の広がりを作っています。
郊外の住宅地に立つ塀のない住まいです。室内から溢れ出してきたような庭が特徴です。庭の植物は、ランドスケープデザイナーと協働して、踏んで使える庭とするために野草を中心に植えました。
密集市街地の北向きの敷地に建つ二世帯住宅です。各階で後退する外壁と開口部の工夫によって、室内に自然環境を取り込み、隣地の1階まで光が届く、両者にとって快適な状況を作っています。
周囲の緑と富士山まで見える環境を室内に取り入れたリビングダイニングです。外付けブラインド(電動)と開閉式の高窓(電動)で、日射をコントロールしながら、風の通る心地良い住まいを計画としています。
複数の小さな居場所が、家族それぞれの多様な振る舞いを許容します。座ったり寝たりできるほどの大きな出窓のある場所は、リビングだけでなく生活の状況に対応して変化する場所です。
バルコニーの手すりの高さと開口部の高さを工夫して、近隣の視線を遮りながら、光や雨の自然を感じつつ、広がりのある室内空間をデザインしました。手すりに穿たれた穴は、遠くの緑を借景としています。
平井充
北海道函館市生まれ。2009年工学院大学大学院博士課程単位取得満期退学(都市史、建築史)。吉原設計事務所を経て、2009年一級建築士事務所Drawing notes共同主宰。2014年、株式会社メグロ建築研究所に改組し代表取締役に就任。2012年-2018年 工学院大学非常勤講師、2018年-2023年 一般社団法人DOCOMOMO Japan理事。現在、実践女子大学非常勤講師。京都工芸繊維大学ヘリテージ・アーキテクト養成講座講師。NHK文化センター青山教室講師。
山口紗由
東京都生まれ。2008年日本女子大学家政学部住居学科卒業、2010年同大学院修士課程修了(建築計画)。同大学博士課程在籍。日本女子大学大学院修士課程在学中に一級建築士事務所Drawing notes共同主宰。2014年、株式会社メグロ建築研究所に改組し代表取締役に就任。2015年-2023年 東海大学非常勤講師。現在、日本女子大学非常勤講師。
【受賞歴】
日本建築家協会(JIA)優秀建築選2023 100選(高脚楼)
福山東警察署駅前交番庁舎設計プロポーザル(公募型)特定者
第30回BELCA賞ベストリフォーム部門(嵐山カントリークラブクラブハウス)
日本建築家協会(JIA)優秀建築選2020 100選(重箱ハウス)
日本建築家協会(JIA)優秀建築選2020 100選(嵐山カントリークラブクラブ)
グッドデザイン賞 2019 (重箱ハウス)
DFA (Design for Asia Award) Merit Award (重箱ハウス)
IDA (International Design Award) Honorable Mention (重箱ハウス)
IDA (International Design Award) Honorable Mention (福島県復興公営住宅(白虎地区))
ハコダテ☆ものづくりフォーラム設計競技 最優秀賞
復興住宅供給システムプロポーザル 広報対象団体選定
Marca Scarf Design Award 2011 グランプリ受賞
TDYリモデルスマイル作品コンテスト2010 審査員奨励賞