住宅設計のバトンを引き継ぐお手伝い
OZONE家designにご相談を頂いたのは10月。近年、大型化する台風の影響で雨戸が壊れて生活に大きな影響が出てしまうため、「出来るだけ早くリフォームしたい!遅くとも来年の台風シーズンまでにリフォーム!!」というご希望でした。
しかし、建築家に依頼したいと思っても、小さいリフォームの場合は設計監理料が見合わないために引き受けてくれない建築家も多く、かつ希望のテイストを叶えてくれる人を探すことは難しいため、闇雲に建築家の方にお話ししてもうまくいきません。そのため、こういった小規模リフォームは一般的に建築家に引き受けてもらいにくい案件となります。
しかし、OZONEのコンサルタントはY様の条件やリフォームの規模感、テイスト、建築家の人柄などを考慮し、新築だけではなくリフォームもお得意で、同じエリアで活躍されている登録建築家の高橋正彦さんに打診してみることに。
高橋さんは丁寧に打診内容に耳を傾け、外部建具の修繕のほか、リフォームの希望があるということも相談すると、「Yさんにお会いしてみましょう!」というお返事くださいました。
そしてY様と高橋さんが面談をされ、早い段階でリフォームを正式にお願いすることになったのです。
本来であれば、建築家の方は引き受けづらい案件ではあるのですが、コンサルタントがリフォーム内容や状況を事前にお話ししたことで、短期間に高橋さんにお願いすることが可能となりました。
Y様の一番大きな要望は台風によって被害を受けたLDKにある木製建具と雨戸の修繕です。
「まず、LDK部分の木製建具は気密性が高いものに交換し、雨戸と戸袋も造り変えました。気密性の高い木製建具はどうしても高価になってしまうのですが、1日のうち一番長く過ごされるLDKのため、木製建具はきちんとしたものを選びました。」(高橋さん談)
完成したLDKの窓周りは、既存の室内と完璧に調和が取れていていることに驚かされます!
庭に置いてあった園芸用の小物などが入った物置も台風時に倒れて飛ばされてしまったため、新たに雨戸の戸袋に合わせてデザインして固定することで台風時でも安全になりました。
また玄関扉の横には、ご夫婦共通の趣味であった自転車の出し入れに特化した大きな引違い戸がありましたが、最近は使われなくなってしまっていたそう。
「この建具は最近使わなくなっており、防犯上の不安もあるため、何か提案してくれないかと相談があったため、建具をやめて収納にしては?と提案しました。」(高橋さん談)
そこで、引違いの開口部分の中心に収納を造作し、収納の上下に窓を作りました。引き違いの開口部全てを収納にする事も可能でしたが、以前開口だった部分を全て塞いでしまうと以前よりも玄関が暗く感じてしまうため、明かり取り及び通風のための横長窓が設けられています。
引違い戸を撤去したところに収納と小窓を造りました。
これで玄関周りの細々としたものがきちんと収納されながらも明るさを保つことができ、以前より広く使う事が可能となりました。
新しく造作した収納の外部は、LDKで採用した木製建具の戸袋と同じ仕上げにし、外部から見ても統一感を保ちました。
また、今回のリフォームでは上記以外にもレンジフードの交換や室内ドアの調整など、数か所に手を加えています。