光風舎一級建築士事務所の「戸建のリノベーション事例」をセミナーでご紹介しました。(「自然と豊かに暮らす!50代からの大人リノベーション」セミナー)住まいづくりコンサルタントの私が、進行役を務めました。
お話しいただいた宮本恵美子さんと吉原健一さんのご夫婦は、いつも自然素材を大切にして設計をしていらっしゃる建築家です。
この事例を拝見して感じることは、設計者自身も建主と同世代の50歳代という立場からの真剣さがヒシヒシと伝わってくる事。そして、進行役の私も50歳代という偶然が重なって、我が身に照らし合わせて真剣に!質問をさせて頂きました。
●退職を機に築50年のご実家をリノベーション
共働きで、都心のマンション暮らしだったご夫婦が、退職を機に田園風景が広がる郊外のご実家へ移住を決意。都会ではできなかった庭いじり、野菜づくり、薪ストーブのある暮らしを楽しみたいというご夢を叶えたお宅です。他にも具体的に下記のようなご要望が。
・リビングダイニングとつながる明るいオープンキッチン。
・自然素材を使いたい。無垢の床。珪藻土。
・バリアフリーに配慮したつくりにしたい。
・広々とした空間で暮らしたい。
●戸建てリノベーションでやるべきこと
建築家の宮本さんに、「50代のリノベーションで重要なポイントは?」とご質問したところ、
「50代は、大がかりなリノベーションはこれが最後と考えて、後から手を入れる事が難しい部分のリフォームをすることがお勧めです。
例えば、バランスのとれた耐震壁を増やして大地震に耐えられるようにしたり、断熱材をきちんと入れること、基礎廻りの補強などです。」
というアドバイスを頂きました。
これら、家の性能値を高めた上で、希望を叶えた機能的で素敵な空間にできたとしたら、セカンドライフをどれだけ豊かな気持ちで過ごせることでしょう!
●古材も再利用して思い出をつなぐ
お話しいただいた戸建てリノベーションでは、「減築」をしています。ご夫婦二人の生活であればそれほど広い家はいりません。かつて増築した2カ所の物置を撤去して、そこに窓を設けることで、田園風景が見えるように設計したそうです。
また、以前の家の障子や引戸、欄間などをリノベーションした新しい家の新たな場所に設置して再生させています。木部の色は、新しいものと古いもの、また樹種によって違ってきますが、それはそれでリフォームした家の勲章としています。「2~3年すれば新しい木の色も焼けて馴染んできます。」との建築家談。そうか、以前の家の長い歳月と、リフォーム後の歳月との両方感じながら楽しめるってことですね。天井や壁を撤去して現わしになった木の柱や梁の「ほぞの穴」にも、埋め木がされています。でもそれも、撫でていとおしんであげたいな、、という気持ちにさせて頂いた、建築家のお話に感謝です。
●50代からの戸建てリノベーション 3つの成功のポイント
建築家の吉原さん・宮本さんの考えていらっしゃるポイントです。
①優先順位を整理する!
→ノートを1冊つくって書き出してみる。
→あれもこれもと欲張らない。ABCでランク付け。
→これだけは絶対実現したいことを絞り込む。
②予算の上限を決める!
→リノベーション以外の将来必要なお金もあわせて、計画を立てる。
無理の無い予算の計画。
③構造や断熱など建物の基本的な性能を向上させる!
→①、②とのバランスをとりながら考えること。
いかがでしたでしょうか?戸建てのリノベーションをご検討の方は、ぜひ家づくり相談へお越しください。光風舎さんはじめ、実績のある建築家や工務店、リフォーム会社をご紹介しています。
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