「食卓」や「台所」が印象的だった住宅事例を、建築家自身の言葉で紹介します。
第2弾は建築家 高橋正彦さん(佐賀・高橋設計室)の事例です。木製のキッチンとステンレスの業務用キッチンをうまく組み合わせており、家づくりにおいて参考にしてみてはいかがでしょうか。
以前から「家での時間をどのように楽しむか。」を大切に考えて家づくりを進めることは多かったのですが、テレワークや外食ができない時間を経験した現在、ますますそのことが重要になってきているような気がします。
この計画は築60年の木造平屋のリノベーション。
三人家族と愛猫が暮らす家で、数年前に外部はメンテナンスを完了していたため、外部には手を加えず内部をフルリノベーションすることにしました。
平面計画は、既存のプランに斜めの軸線となる木の壁を新たに配置し(赤い囲み部分)、単純な四角い部屋に動きを与えました。
また、工事中天井を解体してみるときれいな小屋組が現れたので、部屋の一部を勾配天井にして空間にも変化をつけました。
木の斜め壁の先にあるグレー部分の壁は「黒板」としても使える素材を採用。この家で子供に英語を教えているクライアントは楽しく活用しているようです。
洗面所につながる壁の足元に小さく設けられた開口は愛猫専用の通路です。そこから洗面所に置いてある猫用トイレに猫が自由に行き来できるようになっています。
家族が集まる食卓部分には猫間障子を通して柔らかい光が注ぎ込み、部屋全体に落ち着いた雰囲気を与えています。もともと猫が出入りできるように作られたとも言われる猫間障子は、ガラスの前に組み込まれている小障子を上下することにより光を調節できるので、季節や時間帯により部屋の明るさに変化をつけることができます。
キッチンは家具的な木製のミニキッチンを採用しました。インテリアとしても映え食卓と違和感なく溶け込んでいます。 ただ、機能的にはシンクとIHが一口で少々物足りないのでキッチンの奥に「業務用厨房の作業台」と「火力の強いガステーブル」を追加してあります。
もともと木とステンレスというのは相性がいいと感じていました。
今回も木製の家具的なミニキッチンとステンレスの業務用キッチンを並べることによりデザイン的なコントラストを作ることができました。
手前のIHは来客時や食後のお茶の時間などにお湯を沸かしたり料理を温めたりなどのちょっとした作業の時に。
奥のガステーブルは本格的な調理の時にと機能的なコントラストも加え日頃から便利に使っているようです。
友人も多く、天体観測会や英語教室も開かれているクライアントですのでこの家を訪れた人たちと食事を楽しむことも多く、時には障子を開け庭でバーベキューをしたり、友人たちとホームパーティを開いたりといろいろな形で楽しく暮らしています。
その中心にはお気に入りのキッチンで用意された料理が並び食卓とそこを囲む人たちの楽しい笑顔があるようです。
(2021.12記。写真は建築家提供。撮影 新良太、ソフィー)
季節の移り変わり、風の向き、光の流れ、周辺の景色などが自然と感じられる、おおらかで気持ちのよい空間を提案していきます。 家づくりは決して難しいものではなく、とても楽しいものです。自分たちのライフスタイルにあった、快適で気持ちのよい家はどのようなものか? そのことを一緒に考えていきましょう!
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