現場確認員って頼もしい！vol.1「現場確認員って何するの？」

OZONEの現場確認員（インスペクター）とは？

インスペクターとは、建築士とインスペクション（検査）両方の資格を保有し、現場で工事の状況や進捗を確認し、最終段階で仕上がりのチェックを行う『現場のスペシャリスト』です。
OZONEのインスペクターは少人数ながらも検査や調査業務をOZONEで長年従事しており、進行中の物件情報や進捗状況のほか、検査ポイントや帳票作成などにおいても、インスペクター同士で共有・理解・把握をしています。

今回、長年にわたりOZONE家designの現場確認員（インスペクター）に従事されている田口さんに仕事内容をお伺いしました。

田口隆一（ARU田口設計工房主宰）

自身が主宰する設計事務所業務の傍ら、OZONE家designのインスペクターとして新築住宅の施工状況検査、既存住宅のリフォーム工事検査、既存住宅の現況調査など、建物の検査・調査の分野で活躍している。

（保有資格）
一級建築士/木造建築士/一級施工管理技士/第二種電気工事士/既存住宅状況調査技術者/日本ホームインスペクターズ協会公認インスペクター/耐震診断士/増改築相談員/マンションリフォームマネージャー/福祉住環境コーディネーター

OZONE家designのサービスで現場確認員が行うこととは？

工事請負契約内容の確認

工事の現場監督やOZONEの現場確認員との顔合わせの場でもある工事請負契約締結。
建て主が工事請負契約書や約款の中身を理解した上で契約を締結することが重要なため、OZONEのコンサルタントと現場確認員が協働して契約内容や工事中のチェックポイント、OZONEの確認システム、現場監理レポート（※1）の記入・提出方法などの説明を行います。

（※1）現場監理レポート
※OZONEのサービスでは、工事の現場監督と建築家が9回の「現場監理レポート」を作成します。作成された「現場監理レポート」は、建て主と現場確認員が確認します。

工事中の確認

上棟後、構造躯体が見える段階で立ち会いを行います。建て主、建築家や施工者、OZONEのインスペクターが集まり、請負契約時に確認した内容を関係者全員で再確認していきます。
現場確認員として参加していますので、検査が主眼ではありませんが、OZONEの現場確認員はインスペクターでもあるため、現場の清掃状況や安全管理の状況のほか、施工状態なども確認し、問題があるところがあれば、申し入れという形で設計者や施工者に修正等を促すこともあります。

住宅の引渡し前の確認

住宅完成後の引渡し前の施主検査にも立ち会いを行います。クリーニングが終了後の引き渡し直前の状態で、建て主、建築家や施工者、OZONEの現場確認員が集まり、引き渡しのスケジュールや引き渡し時に建て主が受け取る書類、支払い、建物の仕上がり具合などを一緒に確認します。
現場確認員としてだけではなく、インスペクターの視点でも引き渡しにあたっての不具合がないかをチェックし、建て主、建築家や施工者を含めて確認してもらいます。

竣工1カ月後の確認

住宅の引き渡し前確認でチェックした要補修箇所が修正されているか、入居して1カ月の間に不具合や問題がなかったかなどを建て主にお伺いします。
施工者さんには聞きにくい、相談しにくいことも、遠慮なく確認いただける機会です。

現場確認の重要性とは？

建築に携わる設計者、工事の現場監督や職人さんたちがすべてのことを把握し、ミスなく施工が進んでいくことが理想です。しかし、多くの人が携わって一つの建物を作り上げていくのが建築ですので、全ての人が全くミスしないというのは難しいことです。そこで利害関係のないインスペクターでもある現場確認員が、図面や施工仕様との整合性をプロの視点で確認することで、職人さんの思い込みによるミスや知識不足による間違いを見つけ、不具合を減らしていくことが可能になります。
ミスをできるだけ減らすことで、建物の仕上がり度合いが良くなったり、余力が向上したりしますので、より良い建物になるのです。

住まいづくりコンサルタントより

田口さんには「OZONE家design」の前身である「家づくりサポート」発足時の1997年から、より良い家づくりのための検査体制の構築や、難しい現場に立ち会いをしていただくなど、今でも大変尽力いただいています。ご自身で素敵な設計を手掛ける傍ら、さまざまな知見で建て主に寄り添った現場確認を行ってくださる頼もしい存在です！

（2024.10月追記。）